オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ

 陽だまりでは早春から花を咲かせるオオイヌノフグリ。雑草という認識の方が多いと思いますが、雑種の子犬の可愛さを思わせますね。早春からと書きましたが、実は晩秋に他の草が枯れて、光が当たりだすと、もうその頃から陽だまりでは咲き出します。真冬にこの花を見ることもあります。
 ゴマノハグサ科の花ですが、ゴマノハグサ科はほとんどが左右対称の花を横向きに咲かせます。しかしオオイヌノフグリは上を向いて花を咲かせ、ちょっと見は放射相称です。複数対象といいましょうか、或は対称軸が複数といいましょうか。みなさんが簡単に花の絵を書くと、たぶんこのように放射相称の4弁花や5弁花を書くのではないでしょうか。でも、よく見ると放射相称ではなく、やはりゴマノハグサ科の特徴である左右対称で対称軸は一本です。おそらく元はもっとはっきりとした左右対称だったものが、上を向いて咲き始めたためにこのように放射相称になっていったのではないかと思われます。上を向いて咲く花は放射相称に、横を向いて咲く花は左右対称にというのが常識のようですから。
 その他は、みなさんよく知っている花なので、特に説明する必要は無いでしょう。
 
 もちろん深谷でもいたるところに咲いています。一年中どこかで咲いているといってもいいでしょう。ただ背丈が低いので他の植物に負けてしまって、真夏から秋にはあまり見かけなくなります。
 
 この花は真上から見ると安定しますが、横からのアングルが非常に面白いと思っているカメラマンです。

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オオイヌノフグリ01花が放射相称ではなく、左右対称なのがわかるでしょうか。
左右の花弁は対象ですが、上と下の花弁は微妙に違いますね。


オオイヌノフグリ02


オオイヌノフグリ03


オオイヌノフグリ04


オオイヌノフグリ05


オオイヌノフグリ06


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