ツルボ

ツルボ

 ツルボはユリ科の植物です。明るい山野が好みのようです。
 線形の葉の間から、地面から直接花茎をのばして先にピンク色の小さな花を穂状に沢山付けます。背丈は15~40㎝。秋なので背丈の低い花は少なく、ツルボはどことなく春の花のような感じです。
 ツルボを観察していると、なぜかスプリングエフェメラルを思い出してしまいました。春先に花を咲かせ、すぐに実を付け、夏前には地上から姿を消す、「春の妖精」とも呼ばれる花たちです。秋なのにスプリングエフェメラルとは変ですね。でも、このツルボは夏の終わりにやっと地上に姿を見せ、葉と花とを同時につけて、すぐに実を結び、秋の終わりには枯れてしまうのです。オータムエフェメラル「秋の妖精」と言っていいのではないでしょうか。筆者はひそかにそう呼んでいます。
 
 深谷市でツルボを見つけるのは結構難しいです。筆者も一か所でしか確認していません。山が鐘撞堂山しかありませんので、そこになければ見つけるのは困難です。でも、筆者の行動半径から出た場所にまだ、どこかで密かに咲いているのではないかと期待はしています。ぜひ探してみてください。秋の彼岸花が咲くころです。

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ツルボ01筆者お気に入りの一枚です。やはり春の花のように見える。


ツルボ02


ツルボ03


ツルボ04


ツルボ05花のアップ。