ムラサキケマン
ムラサキケマンはケシ科の植物。
背丈は20~40㎝。春に茎を立ち上げ、深く何度も裂けた葉を付け、その先端に紫色の花を多数咲かせます。細長い花は輪状にあちこちを向いて開きます。花には付け根より後方に距を突き出しています。
明るい林の中で見かけますが、山道脇などには特に多いようです。
ムラサキケマンは虫との係わりが面白い植物です。もちろん受粉させてくれるのは虫でしょう。それからムラサキケマンを食草にしているチョウがいます。ウスバシロチョウです。白いチョウですがアゲハチョウの仲間です。最後は種を運んでくれるのが蟻さんです。種の一部に種枕というものが付いていて、それが蟻の食べ物になるそうです。ありはその種枕が目的ですが、種ごと運び、どこかで種枕が剥離して種が落ちます。種子散布の方法の一つです。この種枕をつけた蟻さん仕様の種は他にも結構あります。スミレの仲間もそうですし、カタクリなどもそうです。
深谷市ではやはり鐘撞堂山ですかね。他の森でも見かけることはあるでしょうが、確実に見られるのは鐘撞堂山の昇り口周辺です。